虎の系統

日曜日、逢魔が時がくる前に はる(パグ)と河原の歩道を散歩した。

低い雲で覆われている隙間を太陽がさしている。

風が吹き、もう少しで終わりのすすきを揺らしていた。

堤外地の雑草や菜花がなびいている。小阿賀野川の川面が太陽を反射して眩しい。

 

遠くにビックスワンが箱舟のごとくに横たわり、その間の草色の田んぼに

白鳥が羽を休めている。冬が近い。

 

ちくわ(わが家の猫)が雑草の中からびょこんと首を出して、散歩を

している私の足元に擦り寄ってきた。抱き上げようとしたら尻尾をぴんと

立て走って逃げていく。

 

散歩が終わり はる(パグ)を柵に戻すため家2階の階段を上った廊下に

「二十日鼠の死骸」が置いてある。ぴんと尻尾を立て走っていった虎。

私は声を出して少し笑った。

 

 

 

 

雨と猫

 

朝から雨がふって気温も低い

昨日は北朝鮮からミサイルが飛来して携帯が大きなサイレンを鳴らしていた。

ウクライナではロシアと戦争をしているしロシアや北朝鮮ラスボスの

チャイナと日本の不景気にも関係している。

 

ここは

近所の農家が野菜や梨のおすそ分けがあり、米は1年分倉庫の冷蔵庫に

保管してある。電気や石油の値上がりの影響はあるが、毎日の生活に

変化は少ない。

 

雨が降っていても、ちくわ(猫)は朝外に出してくれと私の耳元で「にゃんご~」

と鳴く、すぐに彼を両手に抱いてしばらく布団の中で添い寝「ごろごろ」と

喉をならして片目を閉じている。最近の朝の儀式

 

雨が窓にぶつかり、低い灰色の雲がうっすら明るくなっていく。

 

抗がん剤の影響か耳鳴りが「じ・・・ん じ・・・ん」と響く

 

縁側の窓を開け、ちくわが勢いよく庭に出る。しばらく雨を眺めて

短く「にゃ」と鳴いて走っていった。

 

 

 

 

11月の雄

 

阿賀野川の河川敷の手前に防波堤のような丘の道が集落の沿って続いている。

自宅から歩いて30秒でその丘に、朝焼けを背景に散歩や自転車に乗っている人たち

11月、風が冷たくなり私は猫と犬を外に出してしばらく歩いてみる。

 

長い長い集落の丘、朝日を背景に3匹の雄の影が横に流れる。

 

しばらく歩くと酒屋の自動販売機、「ガタン」

と音を出して、「kさん」が朝日山を2カップポケットに入れる。

肝臓をやられて医者に禁止されてる、正確には肝硬変の末期と自分では

言っていた。

奥様も心配されているが、朝焼けの時間に酒の自動販売機が動いている

田舎さも驚きがけれど、命を削って酒を飲む姿勢は雄だなって感じる。

私が丘の上から挨拶をすると恥ずかしそうに後ろ頭をかいている

 

猫が急に尻尾をピンと立てて草むらの中に消えていく。

老犬は目が見えないため、私の近くから離れない。

私はアイアンのシャンクと抗がん剤の関係を考えながら

歩いている。

 

コンプライアンスジェンダー・不景気・地球温暖化

ここでは昔ながらの静かな時間が流れている

 

生きるている内に楽しんでいる「雄」がこの田舎に潜んでいる。

 

3匹は生きている・・・

 

 

 

 

 

 

思い通りにいかないから

 

土曜日、イースヒルゴルフクラブでラウンドした。

アイアンが思いのほか暴れて、まっすぐ飛ばない 他 シャンク

チーピン、ダフリ、チョロ全て出し尽くした後の大雨、靴の中まで

雨水でダフッってしまう。

 

雷が遠くで響き、途中で帰る人を横目に最終18番ホール

太陽が雲から顔を出し、ドライバーが放物線を描いて飛んでいく

ぐんぐんと・・・2オンして3パット、ボギー少し右にズレた。

 

その夜は夜中起きることはなかった。

 

 

 

普通って幸せなんだろう

 

新潟の雲はこれからどんどん低くなり、白から灰色に変化する。

朝、寒くて夕暮れが早くなる。長い夜には風の音がよく聞こえるようになり

空気が澄んでくるので冬がすぐ来るのを感じさせる。

 

正直、新潟の冬は大嫌い

猫も夜中私の布団に潜ってくるようになった。

 

明日は胃がんの術後の半年健診、正直 少し怖い。

今が普通って感じれば「普通って幸せなんだ」

って思う。

 

ゴルフのラウンドが毎週土曜日に3回にわたり行く予定、頼むからもう少し

生かしてくれ・・・・っほ はう

 

 

 

 

 

 

緩やかな傾斜

 

最近、イオンで焼き芋を嫁の分と2本買って家に帰る。

夕暮れ、レジで大量に買って帰る仕事帰りの人たちに交じり

焼き芋を2本レジで買うのは少し申し訳ないように気持ちになる。

 

嫁は台所で、私はネットフリックスを眺めながら頬張って晩秋を感じている。

昨日はシルクスイート、その前の日は安穏芋だった。私はねっとりした安穏芋が

好みだが、嫁は少し硬いシルクスイートが好きだと言っていた。

 

ちくわ(飼い猫)が横で野外で遊んできた疲れで寝息を立てて、前足を

頭に乗せて鼾を奏でている。

 

新聞では円安で32年ぶりに147円、米国の利上げと相反する行為が

裏目に出ている。物価は上昇して給料は上がらない典型的な「不景気」

が進んでいるようだ。

 

緩やかな傾斜・・・緩やかな傾斜

 

この世の中の端で、もう少し生きていたい。